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【Dead Space】マーカーの正体についての考察【リメイク】

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えげつない人体破壊描写子供や赤ちゃんをモチーフにしたモンスターの存在により、日本ではローカライズされず発売されていない傑作TPSゲーム。


それがDead Space(デッドスペース)シリーズです。


日本未発売であるにもかかわらず、動画投稿サイトを中心に人気を博したのは、ショッキングなコンセプトのゲームであること以上に


ゲームとしての完成度の高さと、興味深い世界観の設定によるものでした。


シリーズは1-3と展開され、3発売の段階では人気に陰りが見えもしていますが、2023年にはPS5で初代Dead Spaceのリメイクも発売されました。


この記事では、作中に登場する謎のオブジェクト


マーカー(Marker)について紹介と考察をしていきます。


※ネタバレ注意です。



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正体不明の物体

マーカーの正体は何か。

結論から言って、何をする装置なのかは分かっていますが、何のために存在するかについては、これといった明確な答えは示されていません。

誰が何のために作り、いつから存在しているのか、全く不明です。

たとえば作中の200年前に とある惑星でオリジナルのマーカーが発見されています。しかしこのオリジナルマーカーさえも、さらに昔、別の種族によって複製された物である可能性が排除しきれないのです。

シリーズ3作目にて、ストーリーが進む中で、あるエイリアン文明がマーカーを作ったのではないかと推測されました。主人公たちは事態解決の糸口を見つけるためにその星へ赴きましたが、そこにあったのは求めていた答えではありませんでした。

そのエイリアンは滅んでおり、惑星は氷に閉ざされていたのです。

エイリアンの記録を解析すると、彼らもまたマーカーの影響を受けており、マーカーをエネルギー問題を解決するものと考え、人類と同じように研究・利用していたようです。

その結果としてネクロモーフの発生、そしてマーカーの最終目的である【月】の生成の一歩手前まで事態は進行してしました。

人類より遥かに高度な技術を持っていた彼らは、後述する【収束】により形成される【月】の発生を防ぐために、自身の種族と文明を道連れに惑星ごとマーカーを氷漬けにし、ネクロモーフ災害を止めていたにすぎなかったのです。

結局、現在に至るまでマーカーの出自に関する明確な答えは出ておらず、マーカーが何を引き起こすのかは分かっていても、何のためにマーカーが存在するのかは判明していません。


マーカーについて分かっていること

マーカーを作った目的は不明ですが、マーカーが何を目的としたオブジェクトなのかは判明しています。

まず人類は、200年前に一度とん挫しているものの、マーカーを無限のエネルギーを作り出せる装置だと考え、多くの研究を行ってきました。

なぜそう考えたのか、エネルギーとは何のか、具体的な描写はありませんが、登場人物は特に疑問視していないので、この世界では「エネルギーと言えばこれ」という共通の認識があるのでしょう。

いずれにせよ、その仮説を基に地球政府はマーカーの研究を始めます。

さらに、ユニトロジー教会という宗教組織がもマーカーに対してアクションをとっていました。彼らはマーカーを神聖視し、死と融合を経て神に近づけるという教えを持ち、神聖なマーカーを宇宙各地に作り教えを広めようとしていました。

これは、地球政府もユニトロジー教会も、マーカーが何であるのか本質的に捉えていたわけではなく、後述するマーカーの影響を受けていたのだと考えています。


マーカーの目的

前述したようにマーカーが作られた目的は不明ですが、マーカーそのものが持つ目的について解説します。

マーカーの目的は、全生命体のネクロモーフ化です。

マーカーは一定の範囲内に影響を及ぼすシグナルを発信しています。そのシグナルは影響を受けた人間に対して、ネクロモーフ細胞の生成とマーカーの複製を促す効果を持っています。

しかし、マーカー単体が発せられる毒電波の範囲は限定的であり、範囲外のエリアの生物には無力となってしまいます。

そこで、各マーカーは自らの影響範囲内でネクロモーフを大量に発生させ、信号増幅機として機能するネクロモーフ細胞の集まりである【月】と呼ばれる球状の巨大な肉塊を生成します。


月からはマーカーと同じシグナルを大出力で放出でき、離れた場所にいる生命体に影響を与えられるようになります。


そこで影響を受けた生物はマーカーを作り出し、結果としてネクロモーフが発生。複製されたマーカーはそのネクロモーフを使い、新たに【月】を生成する。

そうして宇宙全体をマーカーのシグナルで見たし、全生命体をネクロモーフ化させるのがマーカーの持つ目的です。

それをすることで、どこのだれにどんなメリットがあるのかは分かりません。しかし、少なくともマーカーにはそれを成し遂げるための機能が搭載されています。

以下にてそれぞれの機能の考察をしていきます。


機能1.シグナルを発し、人間の認知機能に影響を与える。

マーカーは微弱な信号を発しており、機器に微細な影響を与えたり生物の認知機能に影響を与えます。

影響を受けた人間は、以下のような症状を起こします。

  • 大多数の人間に対する躁鬱、痴呆、幻覚幻聴を引き起こす
  • 知能の高い人間には、マーカーの情報(使い方、効果)を与える。(例:無限のエネルギーや神聖な物として)
  • 一部の人間には、マーカーの複製方法を与える。(例:アイザックやストロス)

まず、知能の高い人間が得られるマーカーに関する情報は、正確なものではありません

上述したように、マーカーの目的である【月】の形成のために与えられる情報の為、エネルギー問題解決のカギだったり、神に近づける神聖な物であると認識をさせます。要するに対象者が望むものであると偽装するわけです。

結果的にマーカーの使用を促し、自身の複製を製作させることでネクロモーフの発生につなげるのです。


そして実は【月】の完成の為には、マーカーの複製情報を与えられた人間を取り込む必要があります。それを果たすために、マーカーはその対象人物に自身の元へ来るよう働きかけます。

対象者に家族や親しい人といった存在の幻覚を見せ、時にはアドバイスをし、サポートを続けるのです。

最終的に対象の意識の主導権を奪い、殺害することで取り込み【月】を完成させます。(2作目のアイザックはこれを退けたため、マーカーの破壊に成功しました)


機能2.ネクロモーフ細胞を作り出し制御できる。

マーカーの表面には独自の文字が刻まれています。既存の文字とは異なるものの、マーカーの影響を受けた人間には解読が可能となります。

これは自然に読めるようになるのではなく、研究の結果読めるようになるというのが正しい認識です。解読した人は、その内容が無限のエネルギーを得るための方法だと認識しますが、実際にはネクロモーフ細胞の生成方法が書かれており、研究を進めていく過程でネクロモーフ細胞が生み出されます。

ネクロモーフはマーカーからの信号によって動いており、マーカーが破壊されると形状を維持できずに崩壊します。

仮にマーカーの破壊に至らなくても、凍結などで一時的に機能が停止した場合は、ネクロモーフも一緒に活動を停止します。その場合はマーカーが再起動したらネクロモーフを同じように活動を再開するので時間稼ぎにしかなりません。

そして、特筆すべき点として、マーカー周辺にはネクロモーフの活動を停止させる領域(Dead Space)が展開されています。

当初、この領域を発見した人類は、マーカーでネクロモーフを無力化できると考えましたが、実際は【月】を生成するための機能でしかありませんでした。

月の生成の為、ネクロモーフは死体を量産し、積極的にネクロモーフ細胞を感染させていきます。ネクロモーフは個別の生物ではなく、あくまでマーカーの意思に基づき活動する手足に過ぎないのです。


機能3.ネクロモーフ細胞を素材に【月】を生成する。

十分なネクロモーフ細胞が集まった段階で、マーカーはネクロモーフたちを自らのもとへ呼び寄せます。

ネクロモーフ細胞の活動を停止させるDead Space場と呼ばれる領域に入ったネクロモーフたちは上空へ吸い上げられ、巨大な球状の肉塊を形成していきます。

それが作中で【月】と呼ばれる物体です。

前述したようにマーカー単体では全宇宙にシグナルを飛ばすことは出来ません。そのため、周囲の生物を根こそぎネクロモーフ化し、【月】という信号増幅装置を作り出すのです。

認知機能に影響を与えるのも、ネクロモーフを制御するのも、この【月】を作り出すために必要な土台作りなのです。


誰が何のために、いつマーカーを作ったかは不明。

マーカーの創造主が何を目的にしているのかは一切わかりません。

先に述べたマーカーによって滅んだエイリアンは、作中現在の人類を遥かに超える技術を持ちながら、ネクロモーフを抑えることは出来ませんでした。

彼らが取った苦肉の策である惑星ごとマーカーを凍結させ、ネクロモーフの活動を停止させる方法ですら、根本的な解決策ではないのです。現に人類が現地のマーカーを再発見し、ネクロモーフの活動が再開してしまいました。

少なくとも、マーカーやネクロモーフを生み出した存在は、既存の生命体の中でもトップクラスに高度な技術を持っていたのでしょう。

そして、そんな彼らが作り出したのがマーカーだけとは限らないのです。

マーカーの機能から、想定される目的がなんらかの終末思想や生物の統一を目的にしたのだと考えるのは簡単です。

しかし、全宇宙がネクロモーフに満たされたとして、それが目的ではなく手段の一つにすぎないとしたら。

もしかしたら、遠大な計画の中のごく一部分の工程をマーカーが起こす現象が担っており、他の工程がまだまだあるのかもしれません。

もしそうであるならば、マーカーによって滅ぼされてしまう生物には永久に真の目的は分かりませんし、その先のことなど推測することもできません。

それでも一つ言えるのは、どんな目的があるにせよ、

作中世界においては宇宙全体、あらゆる生命体にとって脅威であることにほかならないということです。

それすらも救いと考えるユニトロジストもいるので、価値観は一つではないのですが。

そして、その救いが真実である可能性も無いわけではありません。


設定の全貌が理解できないとしても、世界が死の領域=Dead Spaceにならないため命を掛ける物語を追体験できるのがDead Spaceの魅力なのかもしれません。

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