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【ひぐらしのなく頃に】ネタバレ解説。48時間作戦について。

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「ひぐらしのなく頃に」のグランドフィナーレを飾る「祭囃し編」にて描かれた、初めて部活メンバーが試みた攻撃的な作戦である

48時間作戦

祭囃し編の圭一たちは、荒唐無稽ともいえる梨花の言葉を信じ、彼らに待ち受ける惨劇の運命を覆すために敵である鷹野にゆさぶりをかけます。

この記事では、一般人が終末作戦を破綻させかけた奇策。

48時間作戦について解説します。

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概要

皆殺し編で、自らを死に追いやる黒幕が鷹野であることを知った梨花ですが、祭囃し編において記憶の引継ぎに失敗。羽入が覚えていたことによりかろうじて鷹野の情報を得ますが、なぜ鷹野が自らを殺すのかについて皆目見当がつきませんでした。

そこで頼ったのが圭一たち部活メンバー。皆殺し編の時点で圭一たちは梨花の言うことを信じ、共に戦ってくれましたが、祭囃し編の梨花はそのことを覚えていません。

圭一たちを巻き込むことを躊躇する梨花でしたが、前回の記憶を持つ羽入に諭され相談します。すると杞憂とばかりに仲間たちは事態を受け入れ、梨花と羽入がどれだけ考えても見当もつかなかった高のの動機まで言い当てるのです。

そのまま鷹野の目論見を挫くために相談していた中で、沙都子や圭一が思い立ったのが「48時間作戦」なのです。

作戦要綱

本作戦の主眼は以下の通り。

  1. 鷹野の造反について捜査している富竹の援護
  2. 「緊急マニュアル第34号」の信憑性を失わせること。

鷹野は山狗を始めとした非常に強力な力を有していますが、その根底となるのは案外もろいものでした。それが緊急マニュアル第34号に記されている「女王感染者の死後48時間以内に村人が集団で急性発症する」という内容です。これを防ぐために村人を皆殺しにする「滅菌作戦」が定められているのです。

このウィークポイントに気づいた部活メンバーは

梨花が48時間以上前に死亡していた

という偽情報を流すことを思いつきます。

これが滅菌作戦の決定権を持つ者に伝われば、無辜の住民2000人を殺処分する作戦など実行することはありません。現に緊急マニュアル第34号の信憑性は「東京」内部でも怪しまれており、根拠となる論文も、似た症例を持つ疾患から予測されているに過ぎなかったのです。

以下に本作戦の具体的な手順を示します。

梨花の安否偽装

48時間作戦の考案前、梨花は魅音に自分が巻き込まれている陰謀の相談をした段階で、園崎本家に身を潜めていました。代わりに梨花の助けに応えて雛見沢までやってきた赤坂が梨花と沙都子の家に詰め、二人が生活しているかのように偽装しています。

対外的には夏風邪をひいて寝込んでいるとし、梨花の味方となっている入江が訪問診療している体裁となっています。

そのため、鷹野や村の人々が梨花の姿を見ておらず48時間以上たっています。

警察から偽情報を流布

本作戦の要である梨花の死後48時間の情報については、警察からの準公式発表として発信します。これには興宮署の大石が協力しており、彼のみならず部下の熊谷や鑑識の爺さんまでが協力してくれています。

大石も鑑識の爺さんも興宮署では署長さえも一蹴できるほどの実力を持っているため、やがては誤情報とバレるにしろ、ゆさぶりとしては十分な効果を発揮します。

梨花の安否が不明な状態を維持

なるべく時間稼ぎをしながらのらりくらりと情報の確定を遅らせます、この間に黒幕側が緊急マニュアル第34号を廃止してくれれば良し、そうでなくとも富竹の捜査の助けになればよし。

どう頑張っても「梨花が48時間以上前に死んでいた」という情報が誤りであることを認めなければならないタイミングは来ますが、あくまで富竹の援護としての作戦です。

48時間作戦の弱点

梨花の死体が出たという情報を聞いた鷹野は、今まで積み上げてきたロジックが崩壊するのを恐れて非常に取り乱しました。小此木ら山狗が情報の精査に入りますが、鷹野のパトロンである派閥からは早急に事実確認をしろと詰められ余裕を無くしていきます。

しかし、効果は抜群な反面、この作戦には多くの弱点があります。

梨花の在宅を偽装している赤坂の安全性

緊急事態に際して山狗の全隊員に非常呼集がかかり、休暇中の者も含めて全員で情報収集に当たります。

もっとも確実なのは梨花宅に踏み入って在宅を確認することですが、綿流しの祭りの準備で周囲に人目が多く突入はできません。しかし、なりふり構わず突入もあり得る状況です。

赤坂の格闘能力が高いとはいえ、山狗も戦闘のプロであり、危険にさらされる可能性も十分にあります。

梨花宅に訪問診療している入江の安全性

梨花と沙都子は夏風邪をひいて寝込んでいるという建前のため、訪問診療に行っていた入江は真っ先に鷹野に疑われますが、入江としてはシラを切りとおすしかありません。

結局、この作戦に気付いた小此木により富竹の身柄が確保されたタイミングで、入江は診療所から逃げ出しますが、山狗の追撃により事故を起こしてしまいます。

警察内部での強制調査

興宮署は大石のテリトリーであり無茶も効きますが、警察という組織全体では一介の所轄の刑事にすぎません。山狗は県警にも入り込んでおり、多数の内部協力者を子飼いにしています。

梨花の死という情報を確認するために、山狗の息が掛かった県警本部の人間から調査に入ることは想定されており、万が一誤情報だと判明すれば作戦の効果は失われます。

作戦の効果

仲間たちの協力により発動された48時間作戦は非常に高い効果を上げました。

鷹野や山狗は情報収集に手いっぱいになり、並行してパトロンである「東京」の一派閥からの問い合わせも激化します。

「東京」の人間にとっては雛見沢症候群の真偽などどうでもよく、緊急マニュアル第34号の適用による滅菌作戦が政治的アクションに使えるかどうかにしか興味はありません。つまり、女王感染者の死後48時間以内に急性発症が起きていないのであれば、鷹野にも雛見沢症候群にも用はないのです。

48時間作戦を経てパトロン内には緊急マニュアル第34号の信憑性を疑う声が次第に大きくなりました。

また、ここで稼いだ時間により、富竹ら陸幕情報部による捜査は進展し、鷹野と山狗の造反の可能性が高いことが判明します。情報部は入江機関鎮圧のための「番犬部隊」に対して予備命令を発し、雛見沢近郊の上空にて出動待機状態にまで持ち込みます

このままいけば、鷹野らの逮捕までは時間の問題という段階まで追い詰めます。

が、残念ながら切れ者の小此木により作戦は看破され、富竹の身柄をさらわれてしまいます。

まとめ

今までの梨花たちは起きてしまった惨劇に対して後手後手の対応をするのが精一杯でした。何が起きているのか分からず、仲間が何を考えているのかすら分かっていませんでした。

それが、祭囃し編においては黒幕の情報を知り、仲間と信頼関係を築いて協力することで事態の打開に進みます。

この48時間作戦という攻勢も、今までのような受け身ではなくなったことの表れと見て取れるかもしれません。


48時間作戦について解説します。

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