Local 58(ローカル58)という動画シリーズをご存知でしょうか。
特徴としては、架空のテレビ局の放映中に放送事故として不可解な映像が流出するというテイストが多く、好奇心をチクチク刺激してくれる素敵な動画群です。
ジャンルとしては間違いなくホラーなのですが、グロテスクな描写はほとんどなく、映像や音響的な不気味さと不可解な物語性を匂わせ、じわじわと背筋が寒くなるタイプのものになります。
この記事では、Local58の投稿した「天気予報」について解説、考察します。
Twitter:@tanshilog
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動画の内容
まずは動画の内容を説明いたします。
この「天気予報」という作品は、通常の天気予報チャンネルの放送中に地域気象台から警報を受信するというテイストで進行します。
なお、以下に使用する画像はこちらの動画を参考にしています。
動画の流れ
Local58が通常の放送をしている最中に、気象警報の緊急放送を受信します。
一瞬だけ月と思われる球体が部分的に映った映像が差し込まれますが、すぐに具体的な警報内容が放映されます。
夜間にもかかわらず、空から強い光が発せられているため、天候を裸眼で直視し目を傷めてしまうことを避けるよう警告がされます。
この警告は明朝、つまり夜が明けるまで継続される旨が伝えられます。
警告文が放映された後に通常の放送と思われる画面に切り替わりますが、即座に新たな警報を受信します。
次の警報は気象警報ではなく、市民危険警報に格上げされています。
日本でいうところの国民保護情報(J-アラート)に相当します。
安全のために屋内に入ること、空を見ないことを指示されます。
避難という表現から、空から何かしらの有害なものが降り注いでいる、あるいは見ることで悪影響を受ける何かが存在していることを示唆しています。
さらにその直後、警報は撤回された旨が報じられ、外に出て月を見るよう促されます。
しかし、以下のように指示の上書きが繰り返されます。
上記のような攻防が繰り広げられたのちに、画面が乱れ、再び地域気象台からのメッセージが放映されます。
この映像の後で以下のようにメッセージが流れて放送が終了します。
光の中に
月がやってきた
彼は私を見つけた
鏡を抜けて
月の白い光
白さは目のようで
光ではなく血
彼に囚われた
もし君が恐れるなら
私たちは一つになる
不可解な点
見ての通り、警報を発している機関と放送を乗っ取ろうとしている謎の勢力との攻防が繰り広げられているのが分かると思います。
その中でも特に興味を引くものをいくつかピックアップいたします。
①乗っ取りを企てているのは何者か
始まりは、夜空から強烈な光が発せられたことによる裸眼保護のための気象警報でした。
なぜ光が、という謎は置いておいて、ここでの警報は理にかなったものであり、この時点では緊急警報システムは正しく動作しています。
しかし、一旦元の画面に戻った直後に、市民危険警報に格上げされた放送を受信しています。
当初は正常に警報を発していたものの、すぐに警報を取り下げた旨を報じ、さらには空を見るよう促すというおかしな挙動を始めます。
ここで気になるのは、電波ジャックであれば映像が他のものに切り替わるはずですが、攻防をみるに同じ画面の編集を上書きしている感じです。
ということは、これは外部からの電波ジャックとは異なる性質の現状かもしれません。
②なぜ最後のメッセージは地域気象台なのか
完全に警報が乗っ取られた後に不可解なメッセージを流したのは、地域気象台からの放送でした。
市民危険警報の方が優先ランクは上のはずです。
日本で例えれば、日本政府からのメッセージよりも、気象庁からのメッセージを優先しているようなものです。
メッセージの重要性をアピールするなら、引き続き市民危険警報で報じるべきですが、乗っ取りを企てた物は最終的には地域気象台の電波を使用しています。
考察
上記に挙げた不可解な点について、私なりの考察を展開させていただきます。
根拠というほどのものはなく、あくまで私一個人の妄想の域を出ないことをご了承ください。
①乗っ取りを企てているのは何者か について
ここまで読んでいただいた方であれば言うまでもないことですが、この一連の事件には月が深くかかわっているのは間違いないでしょう。
恐らく、強い光というのは月から発せられており、それに伴って地域気象台は上述の警報を発令しました。
月そのものが意思を持って警報の電波に干渉してきているとも考えられますが、
しかし、私はこの一連の攻防を行っていたのは人間であると考えています。
厳密に言えば、
月による影響を受けた人間によって引き起こされた乗っ取り事件です。
まず初めに、気象台からの警報のすぐ直後に月を映した映像が一瞬だけ挿入されした。
気象台に勤めているということは、深夜であっても天候の情報が入ってくる環境で業務をしているはずです。
つまり、月の光による影響を真っ先に受けた人物が、さらに影響範囲を広げようと月の中継映像を割り込ませたのだと考えています。
その行動はすぐに他の人に止められた為、一瞬の出来事だったのでしょう。
その後、正式なメッセージを発信しましたが、気象台の人を含めて、この時点で影響を受けてしまった人間は非常に多いと考えています。
その一例として、気象台からの警報放送終了後に一旦通常の放送に切り替わるのですが、放映していた番組一覧画面に一文字ずつ文字が表示され「血の…」と続いたところで市民危険警報に切り替わります。
これは前述の謎のメッセージである「光ではなく血」と関係しているのだと思います。
つまり、Local58に勤めている人も影響を受けたと考えられます。
さらに、市民危険警報が発令されますが、治安当局でも影響が広がっているようです。
警報の取り下げを宣言し「屋外に出て月を見ろ」と促す人もいれば、まだ正常な人がその文言を上書きして「月を見るな」と警告を続けます。
終盤のすさまじい攻防は、治安当局内での攻防がそのまま映し出されているのだと思います。
②なぜ最後のメッセージは地域気象台なのか について
上述したように、市民危険警報の方が優先度の高い警報として機能しています。
通常であれば、より多くの人を誘導するためには市民危険警報でメッセージを送るべきです。
しかし、①の考察でも少し触れましたが、治安当局では月による影響が広がり切っておらず、正常な人との攻防が繰り広げられていました。
最終的には、かなり不安定な放送ではあるものの、「すべての窓から離れて」という月から身を守るためのメッセージで終了してしまいます。
つまり、市民危険警報は意図的にシャットダウンされたのだと考えられます。
シャットダウンの理由は次の二つが考えられます
- 正常な人たちがこれ以上被害を増やさないために、正しいメッセージを送った時点でシステムを落とした。
- 月の影響を受けた人たちが、月からの影響から身を守るためのメッセージを送れるシステムを排除した。
いずれにせよ、この時点で市民危険警報は使用不可の状況になりました。
そこで使用されたのが、地域気象台の警報システム。
重要なのは、地域気象台はかなり初期の段階で月による影響を大きく受けてしまっていると考えられることです。
つまり、月からのメッセージを阻害する人はいません。
初めは緊急警報の体裁を取っていましたが、誰にも邪魔されない状況となったためか、かなり直接的な表現に代わっていきます。
これはもはや地域気象台の人々は月の影響を完全に受けてしまったことを意味しているのでしょう。
まとめ
月が何をしようとしているのかは分かりません。
しかし、緊急警報システムが作動し、身を守るために空が見えない場所へ避難を促されたということは決して良いことが起きているとは言い難い状況なのは間違いありません。
実は、この動画【天気予報】と同じタイミングで撮影されたと思しき別の動画がLocal58内には存在します。
次の記事にてそちらも解説しますので、こちらの記事を楽しんでいただけましたら是非ご覧ください。
Twitter:@tanshilog
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