30代の男性の多くがかつて知っていたであろう名作、
メダロット
単なる子供向け作品かと思いきや、大人も楽しめる社会派的な面白さが内包された作品です。
さらに、漫画、ゲーム、アニメとメディアミックス展開がされていますが、
それぞれ基本的な世界観を共有しつつも、全く異なるテイストで物語が展開するのも魅力の一つです。
特に、漫画版は取り扱うテーマが深く、今でも人気を誇っています。
この記事では、メダロットに登場する超重要なオブジェクトである
メダル
について、漫画版の設定をもとに解説をしていきます。
Twitter:@tanshilog
そもそもメダルとは
メダロット自体が20年以上前の作品なので、知らない方や忘れてしまった方もいらっしゃるかと思います。
まずは、メダロット世界におけるメダルについての概要を解説します。
500円玉程度の大きさで六角形をしたコイン状の物体で、後に人工メダルが開発されますが、
オリジナルのメダルは各地に存在する遺跡から出土します。
メダルの持つ最大の特徴として、
非常に高度な情報処理能力をもち、人格さえ存在します。
作中ではメダロットの頭脳を司るきわめて重要な部品として使用されています。
メダルの持つ力
上述のようにきわめて高度な情報処理能力および人格を有しており、
人間とほぼ変わらない思考をし、善悪の判断も独自につきます。
人が開発したロボットとしてのメダロットは、メダルに身体を与えるための機械であり、
メダルは装着したパーツを特に苦も無く使用可能です。
ちなみに、メダルにも性格に違いがあり、パーツの好みや熟練度に違いがあるので、同じ機体を使用したからと言って、全く同じ能力を発揮できるわけではありません。
また、一部のオリジナルメダルは「レアメダル」と呼ばれ、特別な力を持っています。
一般のメダルに心理的な圧迫を与えることで自己崩壊を強制し、
使用パーツを変えずに他のメダロットを一撃で破壊することができます。
漫画版ではこの力を「メダフォース」としています。
彼らレアメダルは後述の「マザー」の力を色濃く受け継いでいる存在です。
まあ要するに適度な権限と責任を持った中間管理職といったところですね。
メダルの正体
メダルの正体については、作中の科学者の研究および「マザーメダロット」の発言により大部分が判明しています。
遥か古代に、非常に高い技術を持った地球外生命体によって、
統括指揮を行う一体のマザーメダロットと複数のキッズメダロットがカプセルに入れられ、
宇宙中にばらまかれました。
それぞれのマザーたちは「降り、目覚め、そして殖えよ」という使命(本能)を持っています。
そして地球にも複数のカプセルが辿りつきました。
本来であれば、地球に降り立った彼女らも、本能に従い繁殖を行うはずでした。
しかし、地球に降り立ったマザーたちは、その本能を拒否して眠りにつくことを選んだのです。
その理由は分かりません。
単なる気まぐれなのかもしれませんが、
繁殖をするということは、他の生物から住処や資源を奪うことになります。
彼女たちが来た時点で地球には古代の生態系が出来上がっていました。
それらを壊したくない思いがあったのかもしれないと、あるキャラクターは推測しています
結果、マザーを含めたメダロットたちは活動をすることなく、長い年月が経過。
オリジナルの機体は風化し、最も重要な構成要素であるメダルの大多数も化石化し死んでしまいます。
しかし、一部のメダルは機能を維持したまま作中の年代まで生き残り、
やがて技術の発達した人類に発見、研究されることで、限定的にメダルたちは目覚めることになります。
しかし、マザーが眠りについているため、キッズメダルたちは使命に従うことはなく、
メダロット社㈱の製品であるメダロットの頭脳として使用されているのです。
まとめ
オモチャの頭脳として使用されているメダルですが、
上記のように人類を遥かに超えた技術を持った宇宙人製の生命体であり、
場合によっては人類との生存競争が発生する恐れもあります。
現に、メダロット社㈱では、メダルを外宇宙からの侵略兵器である可能性があるとしています。
作中で多くのメダロットが自我を持ち、自分の考えのもとで行動をしています。
やがて人類は彼らメダロットを脅威に感じる日が来ることでしょう。
メダル単体ですら人類に匹敵する知能を持ち、人間をはるかに超える強度と能力を持った身体を持った存在。
人間が彼らメダロットより優っていることはほとんどありません。
メダロットが進化していくのに合わせて人類も進化しなくては、共存が難しいのかもしれません。
メダロットシリーズでは、こう入ったテーマを持ったとても考えさせられるストーリー展開が魅力です。
ところで、従来はコミックを入手するのは非常に困難で、ネットオークションではプレミア価格がついていました。
しかし今では、新装版が出たり、Kindle版が発売されたりと、
入手の難易度が非常に下がっています。
大人になった今では決して手の届かない金額ではありません。
私も大人買いからの土日を使ってのイッキ読みでした。
是非懐かしみながら読み直してみてはいかがでしょうか。
Twitter:@tanshilog
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