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【知識・持ち物】自衛隊入隊の直前までにしておくと良いこと

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自衛隊・ミリタリー・安全
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多くの新隊員が入隊する区分である、自衛官候補生および一般曹候補生は、全国に所在する教育隊に配属されることになります。


教育隊では自衛官としてのイロハを徹底的に叩き込まれます。


もちろん教育には敬礼や行進といった基本教練から、自衛隊そのものや関連する法規に関する座学をはじめ、実弾射撃や各種戦闘訓練も含まれます。


しかし、そういった専門的な教育は基本的には入隊後に学んでいけば問題ありませんし、入隊前からいわゆるタクティカルトレーニングなんて必要ありません。


高価でカッコいい私物の装備もいりません。


その技術や知識が生かせるのは当分先ですし、そもそも自衛隊のやり方とそぐわない可能性もありますから。


教育隊は自衛官になるための教育を受けますが、ここでは戦闘員としての技能というよりも、自衛官としての心構えを学ぶことが重視されます。


具体的な戦技は部隊配属後に学びましょう。


では、どういった準備をすべきなのかについて、教育隊にいたころに私がやっておけばよかったと感じたことを紹介します。


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前書き

以下に連ねる情報は、あくまでも「準備しておいた方がいいこと」で、「準備しなければならないこと」ではありません


何もしていないからといって、実はデメリットはあまりありません。


入隊後に学び身に着けていけばいいことばかりです。


あくまでも「準備しておけば少しは楽になる」程度としてご理解ください。


新しい環境に慣れるためには、こういった小手先のテクニックが必要なのかもですが。


体力錬成と柔軟

自衛官と言えば身体が資本のお仕事。

屈強な肉体が必要とされる(ことが多い)職種です。


創造されるように、筋トレや駆け足は入隊までにしていた方がいいことです。


特に学生時代や自衛隊の前職の時代に運動の習慣がなかった方は当てはまります。


しかし注意点として、フィジカルトレーニングをするのは入隊の少なくとも3か月ほど前からにしてください。


筋力や持久力というのは、一朝一夕で身につくものではありません。


それを無理に何とかしようと高負荷のトレーニングをいきなり初めてしまうと怪我につながります。


あくまで私の体感ですが、運動の習慣がない方は3か月ほどかけてだんだんと負荷を高めたトレーニングをするべきだと考えます。


また、筋力持久力の陰に隠れて忘れられがちですが、柔軟性も必要です。


自衛隊の訓練では、余すことなく全身の筋肉を使います。


単なる筋トレや駆け足に始まり、障害走や重量物搬送の訓練もあります。


身体が固いと、これまた怪我につながります。


入隊前の体力錬成についてはしっかりと時間をかけて行ってください。


もし入隊間近で時間がないよ、という方がいらっしゃいましたら、まずは無理のない範囲でのウォーキングと柔軟体操から始めてください。


無理をして怪我をするのだけは避けなければいけません。


忘れてはいけないのが、自衛隊は体力がなくても無理やり鍛えられる環境だということです。

焦って鍛える必要はありません。


裁縫

自衛隊の卵たる新隊員が一番最初に行う業務がお裁縫です。


これは何故かといいますと、教育隊に着隊したその日のうちに、制服や戦闘服などが渡されます。


これらの衣服は新品であり、自分の名札や階級章を縫い付けるのが新隊員に課せられた最初の任務となります。


しかし、最後に縫い針を使ったのは小学生のころの家庭科の授業が最後という方が大半でしょう。


そのため、玉止めも上手く出来なければ「まつり縫いってどんなのだっけ?」という人ばかりです。


私も例に漏れず裁縫初心者でした。


さらに厄介なのが、戦闘服はその性質上、非常に頑丈な素材でできています。


同様に、そこに縫い付けられる階級章や名札も分厚く固い布で作られています。


そんな布に裁縫しなければならないので、非常に力のいる仕事になるのです。


具体的に言えば、針を布に通す前に針の尻を抑えている指の皮が破けるのが珍しくありません。


しかも、やっとの思いで縫い付けた結果、それが既定の位置と違っていたり曲がっていたりすると班長によって容赦なく引き剝がされます。

また一からやり直しです。


そのため、この最初の難関を早めに突破するためにも、基本的な裁縫スキルは練習したほうがいいです。


ただし、入隊直後は割と時間が豊富にあるため、規定通りに縫い付けられるまで延々と縫わされます縫うことができるので、ここでリタイアになることは決してありません。


洗濯、アイロンがけ

自衛隊での生活においては、炊事を除くほとんどの家事を自分で行います

その中でも手間取るであろうことが、洗濯とアイロンがけです。


洗濯について

この記事を読んでいるあなた、洗濯機って使えますか?


一人暮らし経験者や、実家で家事を手伝っていた方でないと使い方すら知らないのではありませんか?


粉末洗剤は溶け残りやすかったり、漂白剤を入れないと臭いが取れなかったりすることを知っていますか?


私は知りませんでした。


しかも、自衛隊の一部の施設では「二層式洗濯機」が現役の部隊もあります。

あなたが入営することになる隊舎の洗濯機はそれかもしれませんよ。


なので、一般的な洗濯機はもちろん、二層式洗濯機の使い方も知っておきましょう。


ちなみに過去に自衛隊での洗濯事情について記事を書いていますのでご参考下さい。


洗濯についておすすめの物品としては、洗濯ネットは持って行ったほうがいいです。

洗濯機の数が足りず、同期の分とまとめて洗うことが多くなりますので、自分の洗濯物を素早く掌握できる必須アイテムです。

油性ペンででっかく名前を書いておくとさらに便利です。


アイロンについて

アイロンがけは、洗濯以上にやったことがない人が多いと思います。


アイロンという器具について簡単に説明すると、水蒸気と熱と圧力で布のシワを伸ばす道具です。


つまり何に気を付けないといけないかというと、

  • 火傷をしないこと。
  • 水を入れ忘れないこと。
  • 焦がさないこと。


当たり前だろと思うかもしれませんが、たぶん毎年一人はいます。

  • 不注意に掛け面(熱くなるところ)を触って火傷するやつ。
  • 水がないのに気づかずに布を温めるだけのやつ。
  • 掛け面を服に乗せっぱなしでよそ事をして焦がすやつ。


これらのうっかりをしないためにも、アイロンの扱いには慣れていた方がいいです。


何しろ、営内のアイロンはかなりの旧式です。

最近のモノのような気の利いたサポート機能など搭載されていません。


初めて使うと重たさや持ちにくさから、意外と使いにくいと感じると思います。


また、戦闘服や制服は、決められた位置に折り目を付けてピシッと折り目を付ける(プレスする)必要があります。


この「ピシッと」に求められるレベルが尋常じゃなく高いのです。


よく班長達から言われたことに「磨いた半長靴を鏡にしてプレスした服で髭を剃れるくらいにしろ」というのがあります。


実際にそんなことはできないのですが、まるでそれができるんじゃないかと思えるほどに仕上げろという意味です。


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洗濯もアイロンも、最初のうちに班長から丁寧に教えては貰えますが、簡単には身につきません。


第一に必要な折り目を維持しながらプレスするというのが困難です。


こういった細かなこともできるようになっておくと、教育隊での生活も少し楽になります。


ああ、ちなみに

PXにはノンアイロンタイプの戦闘服が売っていますが、新隊員のうちは絶対に買わないでくださいね。

めちゃくちゃ怒られます。

見慣れるとノンアイロンのレプリカ品と官給品の見分けがつきますので、一発でバレます。


規則正しい生活

自衛隊での生活は集団行動が基本です。


営内での生活においては、すべてにおいて時間が設定されており、それは課業外でも例外ではありません。

特に新人を育成する教育隊ではその厳しさが顕著です。



教育隊ごとに細かな時間配分は決まっていますが、概ね以下のようなタイムスケジュールで生活します。

  • 0600に起床・点呼、食事、課業準備、間稽古
  • 0800に課業開始
  • 1200に昼休憩
  • 1300に課業開始
  • 1700に課業終了、夕食、風呂、洗濯や清掃など
  • 2230に消灯


つまり、課業開始までダラダラしたり、明け方まで夜更かししたりなどはできないのです。


新卒で自衛隊に入る方は、入隊前に春休みがあると思います。

ダレた生活はしていませんか?


生活リズムというのは癖になっており、急な変更は心身ともに大きなストレスになります。


早めに早寝早起きを習慣づけておかないと、入隊してからのしんどさが大きくなってしまいます。


用意しておくといい物

入隊において必要なものは事前に案内があります。

しかし、それらには書かれていない「あると便利なもの」をお伝えしておきます。


根性で乗り切るのもいいですが、細々した手間はストレスのもとで、ストレスはミスにつながります。


出来るだけ楽をし、必要な時に必要な根性を発揮できるようにしましょう。


裁縫用指サック

自衛官として誰もが一番初めに経験する任務である裁縫を楽にしてくれるアイテムです。


上述の通り、分厚く固い生地に針を通すのはとても力が要ります。


親指と人差し指で針をつまみますが、力を入れるために針のお尻を中指にあてがって針を差し込みます。


これを何度も繰り返していると、中指の皮膚に穴が開いてしまいます。

これがまた痛いのです。


余計な怪我を防止するためにも是非一つは持っていきましょう。


洗濯ネット

先ほど申し上げた通り、洗濯機は複数人で同時に使用します。


そのため、ごちゃまぜに入れてしまうと終わった後に仕分けるのが非常に面倒です。


特に上衣の袖やズボンの裾のような長い部分は他の洗濯物と絡まって大変なことになります。


自分の分はネットでまとめて洗い、まとめて取り出して物干場(ブッカンバ)に持っていきましょう。

大きめのものが複数枚あると安心です。


靴下

自衛隊に入ると、とにかく歩きます。

舎前への集合はもちろん、訓練場への移動、食堂やPXへの移動など、基本的な移動方法は徒歩です。


さらに、訓練では走り回り這いずり回ります。


そうなると必然的に足に疲労がたまります。


しかも、支給される半長靴はトレーニングシューズのような気の利いたものではありません。


ミドリ安全の安全靴と同じと思って下さい。


重たくて固くて、足に慣れるまで皮膚を擦り続けられます。


生皮まで剥がれた状態で訓練をするのは非常に大きな苦痛です。


その予防におすすめなのは、靴下です。


専用の靴下は足に適切な加圧をしてくれるので疲労の軽減に大きく貢献します。

少々値が張りますが、毎日使う物なうえにその恩恵を考えれば決して無駄な出費だとは思います。


さまざまな商品が販売されていますが、個人的に外せないのは5本指タイプですね。


個人的には最優先で対応したい要素です。


足を痛めると、想像以上に何もできなくなるものです。


ちなみに半長靴の中敷きを交換するという手もあります。


しかし残念ながら、班長の中には入隊すぐの新人が私物の訓練用品を使用することに拒否反応を示す人もいます。

※その時々によります


その点、靴下であれば日用品の私物であるため、そういった懸念とも無縁です。

PX品は周りの状況をよく見極めてから買うようにしましょう。


ストッキング

男性の多くに馴染みがない物でしょうが、あったら役に立つものです。

着用するのではなく、半長靴を磨くのに使います。


ストッキングのきめ細かい生地が最後の仕上げに非常に効果を発揮します。


あるのとないのとでは所要時間に大きな差が出ます。


装備の手入れ時間を短縮できれば、それだけ自分の時間が増えますので、かなりおすすめのアイテムです。


しかし、彼女や奥さんがいる方はお古を貰うこともできるでしょうが、独り身の男性にとってはなかなか入手難易度が高いですよね。


でも安心してください。


今はネット通販という便利なものがあります。


私は母親に頼んで新品を買ってきてもらいましたけど。


まとめ

これらの情報はあくまでも小手先のテクニックであり、この準備をしたからと言って劇的に自衛隊での生活が楽になるわけではありません。


しかし、繰り返しになりますが、小さなストレスの積み重ねはミスを呼び、ミスはより大きなストレスとなって襲い掛かってきます。


時には根性で乗り切ることも必要でしょうが、出来る改善はしていきましょう。


この記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。

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