The BackRoomsというインターネットミームをご存知でしょうか。
数年前にアメリカの4chan(2ちゃんねるに似た掲示板)で生まれたコンテンツになります。
現在は殆ど英語圏でしか話題に上がっていませんが、SCP同様に日本でもニッチな業界で人気になりそうです。
一部、日本のYouTuberの方で、このThe BackRoomsをモチーフにしたゲーム実況をされている方がおりますが、それほど話題に上がっていません(これはその方の影響力というよりはゲームの性質によるものです)
しかし、海外のYouTuberの間では完成度の高いファンムービーが投稿されたり、
Wikiに情報がまとめられていたりとと精力的に拡大しているコンテンツです。
2022年8月現在、The BackRoomsの知名度はうなぎのぼりであり、数多くのコンテンツが作成されています。 この記事を最初に書いたのは2022年1月頃でしたが、そのころとは比較にならないほどの大所帯になっていますね。 情報が飽和状態になり、好みの差が激しくなってきたことも否めませんが…。
かくいう私も、後述のYouTubeに投稿されたファンムービーからThe BackRoomsを知り、虜になったタチです。
本記事では、The BackRooms(ザ・バックルームス)について解説いたします。
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本ブログをYoutubeで取り上げていただけました。
拙い記事ですが参考にしていただけたのでしたら幸いです。
The BackRoomsとは?
まずは、The BackRoomsの元ネタともいえる画像についてご紹介します。
上述の4chanにのとあるスレに、上記の画像が投稿されました。
この投稿に対して、以下のようなキャプションが投稿されます(意訳)。
もしあなたがうっかり間違った場所で現実から抜け出してしまうと、BackRoomsに落ちてしまうでしょう。
そこは、古いカーペットの匂いのする狂気的な黄色に彩られた空間で蛍光灯のノイズが響き、
約15億平方キロメートルに渡って何もない部屋が広がっています。
もしあなたが近くで何か物音を聞いたのなら、神に祈ってください。
その音は地獄があなたの存在を聞きつけた音でしょう。
今や日本でもかなりの知名度を誇るSCP財団と同じような発生の仕方であり、
初めから創作として始まったホラーコンテンツです。
この画像とキャプションこそが元ネタと言える存在ですね。
動画の投稿とキャプションの投稿という別人による一連の流れにより、
現実世界とは異なる次元にBackRooms(秘密の場所、奥の部屋)が存在しており、何かの間違いで生きている人間が紛れ込んでしまう
というクリーピーパスタが出来上がるのでした。
公式設定などはない、あくまでお遊びのようなミームですが、
逆に想像の余地が多く残されていることで人気を博しているようです。
以下に私がYouTubeで見て、圧倒された動画を紹介いたします。
動画の紹介
私が初めてThe BackRoomsを知ったきっかけになったのが、
上記のKane Pixels氏が投稿された動画です。
英語で進行しますので英語力が皆無な私はほとんど聞き取れないのですが、
大まかなあらすじとしては、
自主映画を撮っていたカメラマンである主人公が現実から落ちてしまいBackRoomsにたどり着いてしまいました。
撮影に使用していたカメラで記録を続け、この空間の異常性やそこに存在する敵対的な存在を記録していきます。
最後には、、、
という内容です。
グロテスクな表現はなく、前述のWikiの情報を織り交ぜつつ(壁の落書きなど)、
世界観をうまく表現されていると思います。
なお、Kane Pixels氏は現在(2022年1月29日)も精力的に関連動画を投稿しています。
ここまでに投稿された動画をまとめると、Kane Pixels氏の世界観では、
BackRoomsに落ちる人(失踪者)が1990年以来増加しており、そのきっかけになるのはある機関の実験が原因である
というヘッドカノンをもとに展開されている世界観のようです。
設定を限定的に公開されていることで、ここでもまた想像力を掻き立てさせられる構成でたまりませんね。
魅力に感じる理由(個人的感想)
このThe BackRoomsというコンテンツの魅力はひとえに、
わからないことが多すぎるが、自分が同じ目にあった時にどうなるか想像しやすい
というものだと思います。
普段と何も変わらない日常を過ごしていただけなのに、突然訳のわからない状況に放り込まれる。
そこでは生存し続けることはもちろん、元の世界(生活)に戻ることすら困難である。
なんて絶望的な状況なのでしょうか。
少なくとも、私はこういう要素をもつコンテンツが好きです。
お察しの通り、SCP財団も好みのドストライクでして、
SCP-1000-JPのコンテストに参加する程度には昔からメンバーとして活動しています
(箸にも棒にも掛からぬ、といった結果でしたが)。
想像力を刺激され、ある程度の共通認識のもとに自分だけの物語を夢想できるコンテンツというのは多くありません。
極端な話、寝る前に思い出しながら自分だったらこうなるだろうなあ、という空想であっても、
こういう楽しみをさせてくれるネタというのは貴重なものです。
もちろん好みの差も多いでしょうが、こういうホラー的な要素が好きな方は前述のWikiも閲覧されると楽しいと思います。
翻訳はされていませんが、ネットの強みを最大限生かして自動翻訳でも十分内容は理解できます。
少しでも興味を持たれましたら是非お勧めします。
おまけ(設定紹介)
この手のホラー的状況において皆さんが気になるであろう様々な事柄について、
上述のWikiではある程度の設定が固められています。
英語なので読むのに非常に時間を要しますし、
単純な翻訳ソフトでは意味が通じにくいところもあるので、ゆっくりと読んでいます。
その中で興味深かった内容をいくつかをご紹介します。
迷い込んだ人はどのくらいいるのか。
相当数の人間が迷い込んでいるようです。
The BackRoomsの次元は複数のレベルに層別されており、
ある程度の危険域の場所までは迷い込んだ人々が作った前哨基地がある場合もあります。
彼らは役立つ物資や食糧を集めては、迷い込んだ人間の団結および脱出(次元の調査)を目指しているようです。
Wikiの情報を見る限りは数百人以上かつ各方面への専門的知識を持った人や装備があるようで、
どれだけの人間が迷い込んでるんだよという気分にはさせられますが、まあ細かいことはいいでしょう。
食べ物や飲み物はどうなっているのか
迷い込んだ人々の死因として飢えや渇きがあるようです。
しかし、場所によっては食料や水分が入手可能なようで、その代表がアーモンド水です。
自動販売機で販売されていたり、棚にあったりと誰が設置しているのかわかりませんが、
アーモンド水については摂取可能であり幾つかの効能があることを示唆されています。
合わせて、一見摂取可能でも有害な亜種もあるようで、それらにより死亡することも少なくありません。
敵対的な存在はいるのか
います。
各レベルによって遭遇する実体は異なるようですが、
無害なものから致死的なものまでバリエーションが豊富なようです。
以下の記事にて簡単にまとめています。
詳細はWikiをご参考ください。
(たくさんあって見きれていません)
おおむね暗いところに隠れ、こちらの存在を嗅ぎつけて接近してくるタイプが多いようで、
ライトで視界を確保することで不意打ちを喰らわずに済むとのことでした。
他にも、可視光線に反応することも多いため、暗視ゴーグルを推奨している記載もありました。
すごい余談なのですが、下記製品は私も戯れに買ってみたのですが、値段の割には意外とよく見えるもので、
ヘルメットや銃に乗せるマウント付きです。
サバゲで何度か使用していますが、雰囲気が出て楽しいです。
元の世界に戻る手段はあるのか
不明です。
出口や非常口を示す扉を見つけることがあるようですが、
それは元の次元への脱出口としては機能していないようです。
再現性のある復帰方法は報告されていません。
上記のKane Pixels氏の動画「The Backrooms (Found Footage)」では
原因は不明ですが、少なくとも主人公のビデオカメラのみは現実世界へ復帰したような描写となっております。
まとめ
世の中には生きている人間が踏み入ってはいけない領域があるのかもしれません。
それは神様の領域だったり高次元の存在の領域だったりするのでしょうが、
個人的にはThe BackRoomsは、この世界のデバッグ不足によるバグ技の一種なのではないかなと思っています。
例えば初代ポケモンではセレクトボタンを多用したバグ技がありますが、
あれは再現性のある方法として確立しているからこそバグ技なのであって、
方法が確立していない段階だと何が何だかわからない現象になると思います。
BackRoomsに落ちてしまう特定の条件はあるのでしょうが、それがまだ人類には解明されていない。
もしくは、人為的にBackRoomsに侵入する手段を開発したからこそ、
従来不活性だった侵入条件が発露し、世界全体の構成に響くバグが発生しているのかも。
そんな妄想じみたことを思わせてくれるこのThe BackRoomsというミームをしばらく追い続けてみようと思っています。
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